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続・阿里山櫻花日本樹木医来義診~樹木医放浪記台湾編その6~

樹木医トピックス

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中華民国100年11月(平成23年11月)、昨年2月に処置した阿里山桜の検証を行うべく再度訪台しました。

前回のボランティア訪問が評価されたのか、今回はしっかりとした事業となっております。

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事業名:日台共同事業『樹木の診断治療・遺伝資源の保護活動と樹木の診断治療・健全
育成のためのシンポジウムの開催』
主 催:一般社団法人街路樹診断協会、台湾行政院農業委員会林業試験所
共 催:一般社団法人日本樹木医会、台湾行政院農業委員会林務局
後 援:台湾愛樹保育協会 他

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到着したその日に阿里山へ向かいます。標高差約2000mを約50kmの道のりで駈け登るので相当な縦断勾配のワインディングロードです。前回に引き続き今回も激しく酔いました。

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前回訪問時もお世話になった劉先生(樹木医)が、今回も全面協力して下さいました。その劉先生が途中でバスを停め、我々に「檳榔(ビンロウ)」なるものを購入して下さいました。

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 阿里山へ向かう途中のビンロウジュ林

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檳榔(製品)

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 分解した檳榔

檳榔とはヤシ科のビンロウジュ(Areca catechu)の種子と石灰(酸化カルシウム)をキンマ(コショウ科の植物Piper betle L.)の葉で包んだ嗜好品です。このまま口に入れ噛んでいると軽い興奮と酩酊感があり、口の中が真っ赤になります。最後に噛み残ったものは捨てます。種子に含まれるアレコリンというアルカロイド(ニコチンと同様の物質)による作用とのことで、石灰を入れるのはこの成分を抽出しやすくするためです。
昔は地場産だったビンロウジュの種子も、最近は東南アジアからの安い輸入品が主に流通しているそうです。

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ちょっとした手違いで2人部屋に4人で泊まることになりましたが、阿里山賓館のダブルベッドは広くてそれほど苦になりません。(山下副団長のイビキは除く)
長距離移動と高粱酒で皆さんかなりお疲れですが、気持ちを切り替え明日の活動の最終打合せを行います。

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阿里山での前線基地となる林務局「阿里山工作站」。現地スタッフの皆さんのおかげで何とか本番に漕ぎ付けることができました。(多謝)