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阿里山櫻花日本樹木医来義診~樹木医放浪記台湾編その1~

樹木医トピックス

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中華民国99年2月(西暦2010年2月)、ひょんなことから中興大学の劉先生のお招きで、先輩樹木医7名と共に台湾国阿里山の桜の調査及び樹勢回復処置業務に行ってまいりました。ちなみにボランティアです。

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台湾新幹線の嘉義駅で地元新聞社の取材を受ける笠松団長と劉先生

御存じの方も多いと思いますが、阿里山は台湾中部の嘉義県にあります。中央山系の一部で標高2,000m付近一帯の阿里山国家風景区として指定された、日本の国立公園の様な場所です。日本統治時代に材木を搬出するため登山鉄道がひかれ(阿里山森林鉄路・・・現在は台湾大地震時の土砂崩れにより不通状態)、周辺にサクラが植えられました。現在は台湾一有名な観櫻場所となっており、シーズンには約10万人が訪れるとのことです。

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種類はソメイヨシノとカンヒザクラが多く、他にヤマザクラ、八重ザクラもあり、全体で約5,000本とのこと。全体的にテングス病が蔓延し材質腐朽の進行も著しく、外観調査ではほとんどが5段階中の4(生育状態が極めて劣悪)でした。数年前に行われた台湾在住の楊樹木医による懸命な治療により、何とか立っているといった状況です。

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歴代の台湾総統や日本の皇室も宿泊したという「阿里山賓館」のロビーで、樹勢回復処置方法について熱く議論するメンバー。

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雲海は遥か下。初日から高山病(頭痛)に悩まされながら、阿里山の夜は更けていきました。(つづく)