カシノナガキクイムシ(Platypus quercivorus)が通称ナラ菌(Raffaelea quercivora)を媒介して発生するナラ類集団枯損の被害は県内でも拡大傾向です。最近では秋田県や愛知県でも被害が確認されたとのこと。いづれは終息(収束)に向かうのでしょうが、被害が多発した山肌を見ていると考えさせられます。
2008年9月 片貝川上流 撮影:石井誠治氏
被害木へのNCS剤(農薬)注入処理や食用キノコを利用した被害木処理などが従来より行われておりますが、これといった防除法は確立されておりません。最近では、コナラの内生菌が産出する抗菌活性物質を利用した抑制方法やカシノナガキクイムシの集合フェロモンと殺菌剤樹幹注入木を組み合わせた「おとり木トラップ」による大量捕獲方法などが注目されています。